top of page

​「右袵左袵」

(うじんさじん)

「右袵左袵」 2016 写真他 インスタレーション

​ 

​(作中テキスト)

デジタル大辞泉の解説

さ‐じん【左×衽】

衣服を左前に着ること。昔、中国では夷狄(いてき)の風俗とした。

 

大辞林 第三版の解説

さじん【左衽】

衣服の前を打ち合わせる際,左の襟を内側にして着ること。ひだりえり。ひだりまえ。 〔中国では右衽を中華の風とし,左衽を夷狄(いてき)の習俗とした〕

 

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

左衽
ひだりまえ

上前の衽(おくみ)が左手のほうへくるように重ねて着ること。「さじん」とも読む。現在の女性の洋服の前合わせがこれに当たる。和服の前合わせは、男女とも着物の上前の衽が右手にくるように着る。これは右衽(右前)である。わが国の上代の着装は、埴輪(はにわ)人物像により左衽であったことを知ることができる。また正倉院の宝物に左衽の半襞(はんぴ)がみられる。隋(ずい)・唐の文化の移入とともに、衣服も中国のものがそのまま移入された。その着衣は右衽であり、719年(養老3)には前合わせが右衽に統一された。以後和服は右衽(右前)に着衣することが慣習となった。[藤本やす]

 

世界大百科事典内の左衽の言及

【襟∥衿】より

…垂領の襟はV字状に交差させ打ち合わせるが,自分からみて左の衽(おくみ)を右の上に重ねる着方を右衽(うじん)(右前ともいう。右手側に衽がくる),その逆を左衽(さじん)(左前)という。古来,中国漢民族の衣服は右衽,周辺の遊牧民族の衣服は左衽であった。…

※「左衽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

 

https://kotobank.jp/word/%E5%B7%A6%E8%A1%BD-510668#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88

 

写真:熊送りの図(部分)幕末~明治初期 作者不詳 松前城資料館所蔵

bottom of page